小さなお子さんがいるご家庭では、毎日の学習で消耗するノートの管理に気を配ろうとすることが多いですね。現代ではタブレットを使った勉強も増えていますが、やはり紙のノートを使った手書きの勉強が基盤にあると言えるでしょう。
特に幼い学年の間は、保護者がノートの在庫を適時チェックしないと、いつのまにかノートが底をついてしまうことだってあります。
とはいえ、余分にたくさんストックしてしまうと、子どもが成長してノートのマスの大きさが合わなくなるなど、予想外の問題が発生する場合もあるんですね。
国語や算数のノートはどのマス・行数がおすすめ?学年別に紹介
小学生のノート選びについて、学年ごとにおすすめのマスや行数を解説します。
筆者が高学年の担任を務めていた際に目にしたのは、小学校3年生用のノートを使っている子どもたちの姿でした。その理由は、「家にあったから」と使っているとのこと。しかし、それが使い勝手を悪くしていました。
ですから、将来的な学習のことも考え、買いすぎには注意が必要です。
4月に支給されるノートを学校用に利用しましょう
通常、学校では新年度が始まる4月に、テキストと共にノートが配布されることが多いです。
(配布されるとはいえ、後々になって教材費として徴収される場合があることを念頭に置いておきましょう。)
国語ノートの方眼用紙ガイド
冒頭で触れたように、国語のノートで使われるマス目のサイズには、全国統一された規格は存在しません。したがって、以下で紹介する内容は目安としてご利用くださいね。
こちらでは、国語の授業でよく使われる方眼用紙の典型的な例をご紹介いたします。行数やマス目の大きさは、学校ごとに異なる場合があるため、それぞれのルールに合わせて確認することが大切です。
小学校入学時の学習について
小学1年生の始めは、まずひらがなを読み書きすることから始まります。最初に使われるノートは、一般的に8マスが基本です。その後、学習の進展に応じて、10マス、さらには12マスへと切り替えていくことが多いです。
また、1年生の場合、ノートへの筆記が初めての作業になるため困難を極めます。従って、クラス全体で統一されたマス目を使用することが大事です。保護者におかれましては、学校からの配布物や指示がない限り、自己判断でノートのマス目を変更することは避けた方がよいでしょう。マス目を変更する際には、学校側からの明確な連絡があるはずですので、その指示を待つのが賢明ですね。
小学校2年生のノート
小学2年生では、1年生の終わり頃と同様に、よく12マスのノートでスタートすることが観察されます。学習内容が進展するにつれて、15マスのノートが用いられることも増えてきます。さらに発展した学習では、最大で18マスのノートが見られることがあります。
しかし、18マスを超えると通常は罫線入りのノートに移行するケースが多いので、小学校低学年ではマス目がついたノートが主に使われることが一般的です。
小学校3年生の進級とノートの変化
子どもたちが小学校3年生になると、学校での筆記用具の使い方も変わってきます。初期の段階では、まだ子どもたちが習慣になじみやすいようにマス目のノートを用いることが多いのですが、学習の進行と共に徐々に文章を書くスペースが必要になってきます。
このため、年度が中盤に差しかかる頃には、より多くの情報を整理して記録するために、12行のノートへと移行する学校が一般的です。この変化は、学習内容の充実と複雑化に対応していくための対策の一環と言えるでしょう。そういった学校では、マス目ノートは一般的に15マスか18マスが使われることが多いです。
小学四年生の学習ステップアップ
元教育者の視点から見ると、小学四年生になると学びの段階が顕著に進化します。この学年になったとき、通常、生徒たちはにぎやかな学習ノートを卒業し、横罫ノートや方眼ノートへと移行することが多いです。
横罫ノートでは、一般的に12行または15行が用いられ、方眼ノートに関しては10mmの方眼が標準として選ばれることが多いわけです。
5年生のノート事情
私がこれまでに得た知見によれば、小学校5年生の時点では、学習内容の難易度が上がるため、マス目のノートはほとんど使わなくなる傾向があります。その代わりに、子どもたちは自分なりのノートの取り方を身につけ、オリジナルなノート作りが上手な生徒が目立ち始めます。
主流となるのは、10mm方眼ノートか12行・15行のノートでしょう。方眼ノートと行ノートは使い勝手が異なりますが、私が教員だった経験を踏まえると、国語科目には行ノートの方が向いていると感じています。
小学六年生の学習メモ
小学校最高学年になると、学習する内容は格段に進んで複雑になります。特に国語のノートを取る際には、行数が15行や17行のものを用いたりもします。また、算数などは状況に応じて、10mm方眼ノートが役立ちます。
これは五年生の際にも触れましたが、私自身が以前教育現場にいた経験からすると、国語の行ノートを用いることを強く推奨します。
漢字練習帳の選び方
国語の授業用ノートとは異なり、自宅での宿題や書き取り練習に使用する漢字練習帳。学校によって特に指定のないケースもあるかと思いますが、その規格は1ページあたり50字から200字までと大変多岐にわたります。
例えば、1年生用は50字、2年生用となると84字、さらに学年が上がると3年生用は91〜104字、4年生用が104〜150字、5年生用は120〜150字、そして6年生用は150字が目安の学校も見られます。
格子のサイズが大きいものほど、子どもたちが大きな文字で書くのに適していますが、その分早くページが埋まるというデメリットも。反対に200字が入るノートでは、より多くの文字を記録できるものの、小さなマス目に満足に書くのが難しく感じるお子さんもいるでしょう。
子どもの個性に合わせて、扱いやすい練習帳を選ぶことが大切です。また、字数にかかわらず価格が一律なので、多くの字を書けるノートはコストパフォーマンスが優れていると言えるでしょう。
算数学習用ノートの進化
多くの場合、算数専用ノートは最初の段階では大きめのマス目が特徴ですが、学習が進むにつれて小さな方眼紙へ移行することが一般的です。
特に算数は、子どもたちが4年生に差し掛かると、内容の難易度が一気に上昇します!
小学校1年生の準備
小さな一歩から始まる小学1年生の学習。数の基礎から始め、ノートの使い方もゼロから学びます。ですので、学校で使うマス目のノートを事前に準備しましょう。
スタートは横に10マス、縦に6マスのノートから。学習に慣れてきたら、縦7マス、横12マスのノートに切り替えるのが一般的です。ノートへの移行時期は、学校側からのお知らせをお待ちください。
小学1年生のノートは、その可愛さで心を掴まれますよ。
1年生に「ノートがそろそろ終わるから新しいの買っておいたよ〜」と無印のノート渡したらまさかの号泣😞「表紙にペンギンとか虫の写真があるノートがいい!ジャポニカ学習帳がいい!こんな何の絵も書かれてないダサいノートはイヤァァァ😭😭😭」って…。そうか…これは”ダサい”に分類されるのか…。 pic.twitter.com/VEjCyrPVVq
— カシシ 7/28西2ス36a (@the_m_r_p) July 16, 2024
小学2年生のノート選び
小学校の二年生になると、授業への慣れが見られますが、その段階では多くの子どもたちが教師の指導の下でノートをとることが一般的です。
そのため、一般的なサイズとして、縦に17マス、横に12マスのノートがよく使用されます。特に算数の授業では、この種類のノートが好まれる傾向にあります。
小学3年生の成長
子供たちが小学3年生に進級すると、算数の課題は次の段階に進みます。ただ単に先生が示した内容をノートに記録するだけでは不十分で、独自性を盛り込むなど、創意工夫が求められるようになります。
そのため、この学年からは方眼ノートの使用が一般的になってきます。使われる方眼ノートの大きさには、12mmまたは10mm方眼があるようです。
小学校の高学年に必要なノート
私がこれまで小学生全学年を指導してきた経験から言えるのは、算数の難易度が飛躍的に高くなるのは4年生からです。まさにこの時期から、子どもたちはつまづき始めることが多いんですね。そして、頻繁にノートにまとめることが必要となるのもこの4年生の頃から。そこで多くの場合活用されるのが10mm方眼ノートとなります。
科目を問わず、理科や社会の授業でもこの10mm方眼ノートを使う機会が増えるため、予め大量に入手しておけば無駄にはなりません。4年生から6年生にかけて長期間、多様な科目で使用できるので、一度のまとめ買いが推奨されるのです。実際に私自身も教師をしていた時、生徒たちと同じ10mm方眼のノートを愛用していました。
連絡帳の選び方
一般的に連絡帳には明確な規定が存在しないことが多く、9行、10行、11行、14行など様々なタイプがあります。より多くの行があるものは書くスペースが狭まりますから、お子様の文字の大きさや書きやすさを考慮して適切なものを選ぶことをおすすめします。
学校側としては、速くても丁寧な筆記を重視するので、初めのうちは比較的行数の少ない連絡帳からスタートするのが望ましいです。行数が多すぎると、お子様が書き込むのが難しくなってしまう場合がありますので注意が必要です。
連絡帳は保護者と学校間の大切なコミュニケーションツールです。ぜひこの点も踏まえて、選択していただければと思います。詳しくはこちらもご覧になってくださいね。
小学校のノート、初期配布の分が終わったので買い溜めていたこやつらを出す時が来たっ!と、ジャポニカ学習帳・宇宙編を与えたなう。中身が楽しくしっかり読み込み始めて…話を聞いてくれません!これ授業中にもやりそう…チョイスしくった?😅 pic.twitter.com/EH1iScg4X6
— みおりお (@naka_rio) June 23, 2024
要点整理:それぞれの学年に適したノート選択のアドバイス
日本の子どもたちが使用する国語や算数のノート、さらに漢字練習用や連絡帳など多様なノートのチョイスについてご紹介しました。
ノート選びに絶対というルールは存在しませんが、学年に適した選び方にはきっと役立つヒントがあるはずです。不明な点がある場合は、学校の先生に尋ねることをオススメします。
いくつかの学校ではキャラクターのついたノートの使用が許可されていないこともあるので、事前の確認は欠かせません。でも心配無用、こうした質問に不快な反応を示す教師はいないでしょう。私の個人的な意見では、キャラクターノートも問題ないと感じますが。
ノートは長期間にわたって活用されるアイテムです。小学校だけでなく、中学や高校に進学した際にも使用するため、その時々に合わせて適切な選択を行いましょう。ノートはオンラインショップのAmazonで手軽に購入可能ですし、100円ショップにて購入するのも一つの選択です。
ただし、格安価格のノートは紙質が低下しているケースがあるかもしれません。安価なものの中にはインクの染みや裏写りがあるものも見受けられますので、心配な方は避けた方が賢明かもしれません。
自由帳には100円ショップで購入したものを活用し、教科書に関連するノートはジャポニカ学習帳やコクヨのキャンパスノート、ナカバヤシのロジカルノートなど品質の高い商品を選ぶことも考慮してみてください。