ジューシーな甘みとプリプリした歯ごたえで、誰もが魅了されるトウモロコシ。しかし、旬の素材は変わり身が早く、購入してから時間が経つとあっという間に表情を変え、シワシワの姿へと変貌してしまいます。残念ながら、一度しわができたトウモロコシを再びフレッシュな状態に戻すのは不可能です。
それでも、ちょっとした調理法に工夫をすることで、シワシワになってしまったトウモロコシを少しでも良い状態に近づけることができます。そして、シワシワにならないようにするための保存法も重要です◎この度は、そんなトウモロコシの賢い活用法と保存のコツについてご紹介しましょう。
しわがれたとうもろこしは再びふっくらさせることが可能か?
早速結論を述べますと、とうもろこしのしわを回復させることは望めません。
とうもろこしがしわくちゃになる主な原因は、水分の蒸発によるものです。採れたてのとうもろこしは時間が経過するにつれてじわじわと新鮮さが失われ、たとえ適切にラップをして冷やして保管しても、数日で元のツヤツヤした状態は保てなくなります。
このように、とうもろこしも他の野菜と同じく収穫後には水分が抜けていくのです。多くの人が見たことがあるかもしれませんが、大葉やレタスもしばしば水分不足でしおれてしまいます。
しかし、葉物野菜の場合、必要な水分を与えることによってそのしおれを元の状態に戻すことが可能です。それは、葉が一枚一枚薄く、水分を均等に行き渡りやすいことに起因しています。
ところが、とうもろこしは果菜類に分類され、葉物野菜とは異なります。たとえ水分を追加しても、その構造のため、真っ直ぐに芯まで届けるのは無理があります。
野菜の多くは水分補給できるにも関わらず、とうもろこしの場合は不可能なのです。
ただし、茹でることで、多少なりともしわを軽減することは望めます。水分を通じて一時的にでも実を膨らませることができるわけです。個人的にはしわくちゃのとうもろこしを見かけたら、まずは茹でてみることにしています。しかし、見た目が若干改善されるだけで、実際の風味は元通りにはなりません。
しわがれたとうもろこしというのは鮮度の低下を示しており、甘味がデンプンへと変わってしまっているため、薄味の結果となるのです。
したがって、とうもろこしはやはり、なるべく新鮮なうちにお召し上がりいただくのが最良だと言えます。
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とうもろこしがしわなく長持ちする保管テクニック
とうもろこしは採れたての時が最も美味しい瞬間です。だからこそ、採れた後は時間との戦い。24時間経てば経つほど風味が落ち、しわしわになる恐れもあります。そのため、採れてすぐに適当な保管方法を施すことが大切です。これから、とうもろこしを美味しく長く楽しむための保存法を二つご紹介します。
生のまま冷凍庫へ:皮つきで保存
火を通す前のとうもろこしは、皮をつけたまま冷凍することで鮮度をキープできます。
茹でた後は冷水浴び:氷水で冷やして保管
すでに茹でてしまったとうもろこしは、冷水や氷水にさらすことで長持ちします。
冷凍前のとうもろこしの保存法
- とうもろこしの上部にあるひげを取り除く。
- ついた土を落とし、各とうもろこしごとに皮を残したままラップでくるむ。
- そのとうもろこしをジップ付きの保存袋に入れ、冷凍保存する。
とうもろこしのフレッシュな状態を長持ちさせたいのであれば、購入後速やかに冷凍するのが最適です。通常冷凍する際は下ごしらえが大変だと思われがちですが、とうもろこしは皮を剥がずそのまま冷凍できるのが魅力的です。保管期間は約1ヶ月です。長期保存したければ、購入後食べない分はできるだけ早く冷凍しましょう。食べる時は、包んだラップのまま電子レンジで加熱すれば手軽に楽しめます。
1本(300g)のとうもろこしを電子レンジ600Wで5~6分間加熱するだけで、茹でたとうもろこしとして召し上がれます。この際、均一に加熱するために途中で1回ひっくり返すことを推奨します。もし調理用に使う場合は、加熱時間を短めに設定してください。
北軽井沢で8月に買ったトウモロコシを丸ごと冷凍保存して置いたのを自然解凍。生で食べてもフレッシュでジューシーのままで美味しいー! pic.twitter.com/HZKVtgzfcO
— ボノ http://elvisbono.blog13.fc2.com/ (@elvisbono) September 9, 2014
加熱後の処理:氷水で急冷する保存テクニック
- 熱々の状態で茹でたとうもろこしを氷水に浸す
- 適度に冷ましてから氷水から取り出す
- 水分をしっかりとふき取り、ラップで密封する
煮たり、電子レンジで温めたとうもろこしを後で召し上がる際にはこの方法を試してみてください。熱を加えた直後のとうもろこしから熱を素早く奪うことで、とうもろこし内部の水分の損失を防ぎます。この方法を利用すると食感が長持ちするため、しわしわになりにくくなるのです。家族の中でも特に子供たちが熱い食べ物を苦手としているため、この急冷保存は非常に喜ばれるようになりました。時間が経過してもとうもろこしのフレッシュな食感を保つことができるので、ランチボックスに入れる際にも最適です。
嶽きみたくさん♪
ご存知かと思いますが豆知識。
トウモロコシは茹でた直後、アツアツのうちにラップでくるんでおけば時間経ってもシワシワにならない♪ pic.twitter.com/6NXrZLA8Ek— はなけん🎣@兄ぽんこつ (@TRD86_hanaken) September 13, 2020
しわしわになったとうもろこしは復活可能?
ごめんなさい、残念ながらしわしわになったとうもろこしを元の状態に戻すことは不可能です。ただし、しわがあっても食べられないわけではありません。
とうもろこしの食べ頃を見落として食べ損ねないように、ひどく傷んでいるサインに注意が必要です。
- ぬめりが表面に感じられる時
- 不快な酸っぱい匂いがする場合
- 表面に黒や緑のカビが見られる時
これらのサインがあるとうもろこしは、摂取すると健康を害する恐れがあります。通常、とうもろこしは外皮によって内部の状態が見えにくいですが、皮自体が茶色に変色してきたものは、劣化が進んでいる証拠です。
少しでも異常を感じたとうもろこしは、食べるのを避けてください。
もしとうもろこしに明らかな異常が見受けられなければ、しわがあっても食べることは可能です。しかし、しわが目立つとうもろこしは保存期間が長いため、フレッシュさが損なわれています。甘みが少なく、サクサクした食感も期待できません。
そのまま食べるのは物足りないかもしれませんので、強めの味付けを施して料理したり、スープの具材として使用すると良いでしょう。例えば、バターや醤油で味付けしたりすると美味しくいただけます。
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まとめ:とうもろこしのしわしわ、復活は望めない
一般的に考えて、とうもろこしのしわしわを元通りにするのは不可能です。水分が失われたままの状態は変わらないのです。
ただし、お湯での茹でることにより、表面的に暫くの間実を膨らませる工夫はできるものの、フレッシュさはすでに損なわれています。したがいまして、とうもろこし特有の甘味を期待するのは難しく、美味しくは感じられないことでしょう。
したがって、しわしわにならないうちに、早めにとうもろこしを冷凍保存することがベストな方法です。皮を剥かずそのまま冷凍できるので、時間に追われる方にも手軽ですね^^