日々の暮らしに不可欠なアイテムと言えばペットボトル入りの飲料でしょう。
時には季節を問わずに楽しむことができるホット飲料のペットボトル版も市場に登場していますが、その日のうちに飲み終わらないで冷えてしまうこともありますよね。
そのようなときは、もう一度温めなおして、暖かいままで味わいたいとご希望される方も多いはずです。
さて、最もシンプルに温め直す方法と言えば電子レンジの使用が挙げられます。
しかしながら、ペットボトルを電子レンジでチンすることに対して、安全性について少々疑問を持っている方は少なくないかもしれません。
そこで、ペットボトル飲料を電子レンジで加熱した際の影響について、私たちが調査してみた結果をお伝えします。
ペットボトルを電子レンジで加熱するのはダメ!
ペットボトルが電子レンジで加熱できるかどうかについて、詳しく解説します。
実は、ペットボトルを電子レンジに入れて加熱することは、決して行ってはいけない行為です。これはペットボトルに貼られたラベルだけでなく、数々の飲料水メーカーのウェブサイトにも、警告として明記されている事実です。
どのブランドの製品であれ、ペットボトルの内容物を電子レンジで温めることは避けなければなりません。この重要な情報を心に留めておきましょう。
電子レンジによるペットボトル加熱の影響
電子レンジでのペットボトル加熱は、さまざまな問題を引き起こす可能性がありますが、一体どのような現象が起こるのでしょうか。
破裂する恐れがある!
電子レンジによってペットボトルを加熱すると、「破裂のリスク」が生じることがあります。これは電子レンジで卵を加熱し、それが破裂する状況と似ています。内部の温度が高まると、内容物が膨張して圧力が高まります。そして、液体は温度の上昇に伴い圧力が増加し、膨張する性質があります。その結果、密封されたペットボトルは、圧力に耐え切れずに破裂することがあります。これは電子レンジにも損傷を与えるほどの衝撃を引き起こすため、注意が必要です。
変形することも!
耐久性がありそうに見えるペットボトルでも、過度の高温に晒されると変形や溶解を引き起こすことがあります。ペットボトルは「ポリエチレンテレフタレート」と呼ばれる樹脂で作られていて、ポリエステルの一種です。通常のペットボトルでさえ、約50℃の耐熱温度にしか適応していません。そして、耐熱性の強化されたペットボトルであっても、およそ85℃が設定されている程度で、沸点に達するような100℃の熱には耐えられません。夏場の車内に置かれた際には、たったこれだけの温度で変形する可能性があります。電子レンジではこれらの温度を容易に超えるため、ペットボトルは変形を起こすことがあります。
多分レンチンしちゃだめなタイプのペットボトルを気付かずレンチンしたら、かなりスリムになりました🥺 pic.twitter.com/eTl1eiMBRs
— 宇佐美 (@5bVl5SbX2PAADXN) December 8, 2023
ペットボトルを温める正しい方法は存在するのか?
電子レンジでペットボトルを加熱するのは危険性が伴いますが、ペットボトルごと安全に温める方法は存在するでしょうか。答えは残念ながら、ありません。容易そうに思われがちな「湯せん」という手法も、電子レンジと同様のリスクがあります。ペットボトルが変形したり破裂したりする恐れがあるのです。従って、ペットボトルの内容物を暖める際には、安全第一で内容物を適切な容器へ移し、その後電子レンジで加熱してください。こちらが最も推奨される方法となります。
どんなマグカップが加熱に適してるの?
飲み物を温める際は、「耐熱性があるマグカップ」など、電子レンジ対応の器を選びましょう!
電子レンジで安全に利用できる器の種類には次のようなものがあります
-
- 耐熱ガラスでできたマグカップ
- 耐熱プラスチックでできたマグカップ
- ポリプロピレン製の樹脂をつかったマグカップ
- 陶器でできたマグカップ
- 磁器でできたマグカップ
加熱時の留意点とは?
電子レンジでの加熱において、最初の注意点として挙げられることは、「耐熱性プラスチック」や「ポリプロピレン樹脂」で作られたプラスチック容器の使用です。これらは確かに耐熱性に秀でていますが、それはあくまでもプラスチック製品の範疇に留まるため、長時間の加熱で容器が破損するリスクも否めません。注意が必要です。
次のポイントは、過度な加熱を避けることです。電子レンジ対応と記されている容器であっても、過熱は禁物です。特に「突沸」と呼ばれる現象に警戒しましょう。皆さんは「突沸」をご存じですか?これは、加熱中や取り出し時に液体が急激に沸騰し、周囲に飛び散ることを指し、直接触れた際にはやけどを引き起こす危険があります。
このような状況は、あまりにも強い加熱によって生じるため、加熱時間と温度を適切にコントロールすることが重要です。適宜確認しながら短めに設定し、もし十分でなければ少しずつ時間を追加して対応すると良いでしょう。万が一電子レンジに「飲み物を温める」ような特別な機能がある場合には、それを利用するとさらに便利です。事故を未然に防ぐためにも、これらの注意点にはくれぐれも留意してくださいね。
嬉しいニュース!電子レンジで使えるペットボトルが実在
以前、ペットボトルを電子レンジで加熱することは推奨されないとお伝えしました。しかし、容器に移すのが煩わしいと感じる方へ良い知らせがあります。電子レンジで使用できる専用のペットボトルが市場に出回っているのです。
電子レンジでの利用が可能な特殊ペットボトルについて
「伊藤園」と言えば、「お~いお茶」で親しまれている企業です。彼らは唯一、電子レンジに対応するペットボトルを市場に投入しています。2016年より、消費者からの「冷めたお茶を再度温めたい」という声に答える形で製品を発売し始めました。この専用ペットボトルは複数の層から構成されており、電子レンジによる加熱にしっかりと耐えられる特性を備えています。安全に使えると同時に、新たに開発された容器はお茶の新鮮さと品質を長持ちさせる設計です。
- お~いお茶 緑茶 電子レンジ対応 ホットPET
- お~いお茶 ほうじ茶 電子レンジ対応 ホットPET
- 氷水出し 抹茶入り お~いお茶 電子レンジ対応 ホットPET
上記の製品群は、電子レンジで簡単に温め直しができる「お~いお茶シリーズ」や「カテキンシリーズ」の一部として市場に出されています。
加熱指南
加熱の手順は実にシンプルです。
大切なのは加熱前にキャップを必ず取り外すことです。
加熱に必要な時間は、ボトルに残っている内容量によって異なりますが、ボトルには加熱の際の目安時間が記載されているため、非常に便利です。
え?最近のペットボトルってレンチン出来るの? pic.twitter.com/ji5WJckvUs
— K. Yoshimatsu (@k_yoshimatsu) December 19, 2023
温め時の留意事項
お手軽に温かい飲み物を楽しむ際は、下記の点にご注意ください。
- 容器の変形を避けるため、一度のみ電子レンジにかけることを推奨します。
- 一度に複数本を温めず、必ず1本ずつ加熱してください。
- 他の飲料を混ぜ合わせての温めや、他の容器への移し変えはしないでください。
- 子供が一人で温めることのないよう注意しましょう。
- 内容量が200ml未満になった場合は加熱を控えてください。
- 残量が中途半端な場合は、短めの加熱時間を設定してください。
- オート機能を使用した加熱は避けてください。
これら8つの重要なポイントを遵守して、安全に利用しましょう。伊藤園の公式ウェブサイトには、これらの点についてさらに詳しい情報が掲載されていますので、もし疑問があれば確認してみてください。
URL:https://www.itoen.jp/oiocha/products/hot/
レンジで加熱するとペットボトルはどうなる?レンジOKの特別な商品も!
レンジでペットボトルを温めるとどうなるのか、ご存知ですか?ほとんどのメーカーのペットボトルは、レンジ使用が推奨されておらず、以下のような事態を引き起こすリスクがあります。
- ペットボトルが爆発する危険がある。
- 高温に耐えられずペットボトルが変形する。
これらの理由により、ペットボトルを直接レンジで温めるのは非常に危険です。温めたい際は別の容器に移してから加熱するのが安全です。しかし、中にはレンジでの加熱が可能な特殊なペットボトル商品もありますので、そういった商品を探してみるのも良いでしょう。